新型オバキュームの機能を試す依頼を受け、さっそく現場となる城へと向かったルイージだったが・・・
「またずいぶんと不気味な城だな・・・」
遠くから眺めているだけでも、不気味な雰囲気が感じ取れるような感じの城であった。
「さてと。 新型オバキュームの威力を試させてもらいますよ、っと」
ガチャガチャと音を立て、オバキュームを装着し始めた。
そして、「吸引、通常のライト、ストロボ、ラバーカップ・・・」と、口に出しながら、オバキュームの機能を確認する。
吸引はオバケ捕獲のための機能。 それと同時にお金や宝石なども吸引可能。
通常のライトは、照明が点いてない部屋や夜の野外を照らすための物だ。
そしてストロボ。 これは通常のライトでは反応しないオバケに対して照らす強力な光だ。
「それから・・・これ・・・」
そう言ってルイージは、オバキュームの機能のひとつ、ラバーカップを発射した。
ポーンと勢いよくラバーカップが正面に向かって飛んでいく。
ラバーカップには、紐が付いていた。 なので、どこかに飛んで行ったまま回収できなかったという事にはならない。
「飛び道具らしいけど、正直意味あるのかわからないよな。 確かに余計な殺傷はしたくないのは僕も同じだけど・・・」
オヤ・マー博士から預かった道具はオバキュームだけだった。
というのも、今回の目的地のお城は、オヤ・マー博士のラボ(研究所)からかなり距離があり、
ゲームボーイホラーやDS(どこでもしゃべれーる)の電波が届かないため通話は無理なので、持ってきていないのだ。
また、GC(ゴーゴーカメラ)による転送も、ここまで届かない。
やがてルイージは、目的地のお城の玄関までたどり着いた。
玄関といっても正確にはお城の敷地の入口で大きな門扉があり、さらに奥に行くけばお城の入口にたどり着けるのだ。
取っ手をしっかりと握り、門扉を開けてみる。
「よいしょっと」
ギイィーーーーー!!
派手な『きしみ音』を立て、門扉は開いた。
「すごい音だな! もう何年も手入れしてないんだろうな・・・」
そうつぶやき、ルイージは中へ入って行った。
直後、背後から、開けた時と同様に、ギイィーーーーー!!と音がした。
「閉まる時も同様に音が出るのはわかっているけど、やはりイヤな音だな・・・」
その音を背に、お城へ近づいていく。
「しかし・・・いよいよ目的のお城に来たんだなって気がするよな。 門扉を開けて入ったんだから」
そうつぶやくルイージに、こんな声がしたような気がした。
-----今なら引き返せるぞ。
「ん?何だ?誰か何か言ったのかな?」
ルイージはそう言って辺りを見回したが、誰もいなかった。
「・・・気のせいか」
今更引き返したくない。 ルイージはそう思った。
新型オバキュームの威力を試す依頼を引き受けたのに、目的地に行っただけで帰る、なんて事はしたくない。
・・・というのもあるだが、実は彼も、新型オバキュームの威力を自分で試してみたいという気持ちがあるのだ。
お城の入口へと向かう通路の石畳を、一歩一歩ルイージは歩いて行く。
お城の周辺自体も不気味な雰囲気を放っているのだが、
それよりも、静かなこの場所で、コツ、コツ、と鳴り響く彼の足音が、さらに不気味な雰囲気を醸し出す。
そして-----
ルイージは、お城の入口にたどり着いた。目の前にある大きな扉がある。
「それにしても・・・本当に、誰も住んでないお城なんだなあ。
もし仮にここに人が住んでるとしたら、さっきの門扉の入口で既に見張りがいるはずだからなあ・・・」
「さてと。お城に入る前に・・・」
ルイージは辺りを見回し、座れそうな場所を探した。
そして、座るのに適した大きめの石を見つけると、そこに腰を下ろした。
そして今度は、なにやら取り出した。 取り出したのは・・・おにぎりだった。 作って持ってきていたのだ。
「腹が減っては戦はできぬって言うからな。 それにオバケが巣食う城の中では、メシ食う余裕もないだろうし」