ガチャガチャ・・・カチッ

場所は医務室の奥にある医療品倉庫。・・・の、さらに奥にある、厳重に鍵がかかっている倉庫。

この場所は、鍵付きの棚がいくつか置いてあり、めったに使わないような薬剤や医療器具が入れられている。

そして、この厳重な場所で、Miiファイター達から採取した検体の検査をするのだ。


「よし。同じ者である、っと」

顕微鏡から目を離し、Dr.マリオがつぶやいた。

そして、『同じ者である』と書きサインを添え、検査済みの検体の容器を鍵付きの容器に入れた。

「ああ、それにしても肩こるな・・・」

彼は頭を大きく左右に振り、伸びをした。そして検査作業に戻る。

----俺も毎度毎度検査するのは大変だけどな。

  何も悪い事してないのに、随時 本人確認として身体の一部を採取されるMiiファイター側の方が、精神的負担は大きいんだよな・・・

「そもそもMiiは顔や体形を変えられるものの、しょっちゅう変えてるのは ほんの一部で、ほとんどが、めったに変えないんだけどな」


実はMiiファイターの本人確認には別の方法があるのだ。

Mii自体のデータをQRコード化し、随時そのデータを照合してみればすぐにわかる。

別のMiiが成りすましていれば、QRコードの形が全く違うので、すぐにばれるのだ。

(3DS/WiiUでのMiiのQRコード化の事です)

「とはいえ、次にバトルイベントが開催される時にも、この機能が次回の時にもあるかどうか何とも言えないからな。

 便利な機能は、この先も続くとは限らないし。

 だから体毛や体液採取を検査する方法が取られてるんだよな」


Miiファイターの3人とも、自分のデータをQRコードにして随時本人確認すればいいんじゃないか、という事には気づいてはいた。

3人ともわかっていたが、意見はしなかった。

そもそも顔を変えられる種族なんて、そうそうないから、なりすましされる可能性があるという事自体、理解されないのではないか、

データをQRコード化して確認するより体毛や体液採取による検査で本人確認した方が、わかってくれるのではないか、

-----という考えによるものである。

『千の顔を持つ』という肩書きを持つ彼らならではの考えであった。


しかし選考戦で負けた末、本物のMiiファイターに成りすまそうとしていた輩には、そういった冷静な考えは、全くなかった。

彼らは隙あらば、なりすましてやりたいと考えているのだ。


<終わり>


[追加説明1]
当小説は2019年5月1日にアップしましたが、6月28日に一旦非公開にし、文章や表現や一部の名称と一部内容を変更し、7月2日に改めてアップしました。
以前とは結末の一部が変わっております。この点ご了承ください。

[追加説明2]
小説内では医者がDNA鑑定に近い検査を行ってますが、現実では医者や病院がDNA鑑定をする事はありません。


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