キリ番30003を2人目に踏んだ(爆)ウェーアさんのリクエストです。
遅くなりました(汗)
主人公のウェーアさんは、目の見えない少女だという設定にしてあります。
タイトルは「通路」です。
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ここはスマデラバトル会場。
バトルフィールドは、観客から、熱気と歓声が飛んでくる。
バトル会場の観客席は、通常の観客席とは違った場所があった。
チェアウォーカー(車椅子生活者)など、通常の観客席では観戦が不可能な人の為の席である。
その中に、犬を連れた、観客の少女がいた。少女の名前はウェーア。
連れている犬はペットではない。
この場所は、たとえ小動物でもペット持ち込み禁止である。
というのも、スマデラの選手の中に、ネズミや恐竜、ゴリラやカメ、鳥やキツネなどの
動物の選手がいるので、他の動物による妨害を防ぐため、動物の持ち込みは禁止している。
・・・・人間を介助する犬以外は。
ウェーアが同行しているのは盲導犬だ。
盲導犬とは、目の見えない人の目の代わりの役目をする犬のことである。
さて、目の見えない人がバトル観戦しても意味が無いと思われがちだが、そうでもない。
見えなくても声や音で、状況がわかるのだ。
「本日のバトルは終了しました。観客の皆様はお忘れ物のないよう、お気をつけてお帰りくださいませ」
観客席に、アナウンスが流れた。
興奮冷めやらない観客達が、一斉にドアに向かっていく。
むろん、チェアウォーカーの人達も、スロープになっている出口から出て行く。
もちろん、観客の1人、ウェーアも出口から出た----はずだった。
場所は変わって、バトル会場の選手や関係者が出入りする いわゆる『スタッフ専用通路』。
この場所は関係者以外立ち入り禁止で、観客はもちろん外部の者は一切入れない場所である。
また、通路出入口は『関係者以外立ち入り禁止』の看板が立ってあった。
そこに、ウェーアと盲導犬の2人が入っていった。
看板が見えないのと、犬は文字が読めないという事なので、入っていった2人には悪意はない。
2人は、スタッフ専用通路を入って行き、やがて選手控え室前を歩いていった。
「ああ・・・控え室に忘れ物しちゃったよ・・・」
試合を終え、選手寮に帰ろうとしたリンクが、選手控え室の廊下を走っていた。
試合前にいた控え室に入ろうとした時、リンクは驚いて声を上げた。
「うわっ、犬!?」
リンクは犬が苦手というわけではない。
しかし、本来なら犬がいない場所に大きな犬がいたら、誰だって驚くだろう。
(追加説明:盲導犬はラブラドールやゴールデンなど大型犬が多いです)
そんな驚きの声に対して、ウェーアは盲導犬を指し落ち着いて言った。
「ああ、この犬は、おとなしいから心配いらないわよ」
「あ、いや、そうじゃなくて・・・」
「?」
「ここは部外者は立ち入り禁止なんだよ・・・とはいえ、盲導犬を連れてるから故意にここに来たわけではなさそうだね」
「・・・!?そうなんですか!?すみません、わからなかったもので・・・」
「出口の場所を案内するよ。このまま引き返すだけじゃ、出られないからね」
「ありがとうございます・・・」
ウェーアは、自分の前にいるのがリンクだという事に気付いていなかった。
彼女は、リンクの声は、バトルの最中の気合が入った声しか聞いたことなく、
今のような通常の話し声は、今回初めて聞くのだ。
「方向は、こっち側で・・・」
と、リンクは両手でウェーアの両肩を持った。
そして、そのままの姿勢で「このまま真っ直ぐだよ」と、誘導をし始めた。
盲導犬も、一緒に歩いていく。
場所は変わって、スタッフ用出口の前。
「ここが出口だよ気をつけて帰ってね」
リンクがウェーアに言った。
「ありがとうございます」
ウェーアは礼を言い、スタッフ出口を出た。
先ほどと同様、ウェーアは自分を案内してくれた人がリンクだという事には気付いていない。
そんな彼女の背後から、こんな声がした。
「おーいリンクぅ~!あの犬連れの女の子は知り合いなのか?」
・・・
「えっ!リンク!?」
ウェーアは驚いて声の方に向いたが、「まさか・・・ねえ」と、つぶやき、再び帰途に着いた。
<おわり>
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ここまで読んで頂き、ありがとうございます。
お待たせしてすみませんでしたm(__)m
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