場所は竜王の城。
城の地下深くの場所にはゴージャスな部屋があり、その奥の玉座には、
ここの主、竜王が座っていた。
彼がアレフガルドを支配して闇に覆った者である。
「竜王様失礼します!」
慌てた様子で手下のモンスターがやってきた。
「なんだ、騒々しい」
やってきた手下モンスターとは逆に、何事もなかったかのごとく竜王が言った。
「例の------伝説の勇者の子孫が、こちらの島への架け橋を掛けたようです!
これで、いつでも勇者の襲撃が来る事ができるようになります!」
「なんだ、そんな事か・・・」
少々あきれた様子で竜王が言った。
「そんな事か、って・・・」
竜王が驚かない様子を見て、手下の方が驚いたのだった。
「例の勇者が架け橋を作ったのは、こっちもわかっておる」
落ち着いた様子で竜王が言った。
「はあ・・・」
「私がこの世界を闇に染め始めた頃から妨害者が来るのは予想がついている。
城への架け橋を掛けなくても、他の手段でもこっちに来る者は必ず現れるとな」
「はい・・・」
「とはいえ、いつ勇者の襲撃が来るかわからんからな。他の者たちには気を緩めるな、とだけ伝えておくように」
その竜王の言葉を受け、報告に来た手下モンスターは、
「はいっ!それでは失礼します!」と言って、部屋を出たのだった。
手下が戻っていき、部屋は再び竜王1人だけになり、辺りは静かになった。
そんな中で竜王は、こうつぶやいた。
「こっちに来ようとするのは勇者だけじゃないんだな・・・」
自分を成敗しようとする者は勇者だけじゃない。
それ以前に、勇者に成敗されるとは限らないのだ。
世界の支配が発生すると、勇者気取りや英雄気取りの者が現れるのは、世界の常の出来事である。
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