カチャカチャという音が聞こえてくる。
鎧を着た者が近づいてきたという事で、
歩く事により鎧のプレートの擦れや軽いぶつかりにより発生する音だった。
その音を聞き、竜王は「来たか・・・?」と、つぶやいた。
やがて鎧の音の主は、竜王の目の前に現れた。
その者は全身を堅固な鎧で覆い、厳つい盾を備え、更には大振りな剣を装備した、とても強そうな戦士-----なのだが。
勇者の子孫ではないのは一目瞭然であった。
竜王は戦士に言った。
「そなたは私を倒して光を取り戻そうとする者なのか?」と。
ところが。
戦士は思わぬ言葉を返したのだった。
「俺は・・・あなたを倒しに来たのではないのです・・・!」
「私を倒しに来たのではない?どういう事だ?
まさか、この城に観光に来たとかじゃないよな?」
城の観光なら勝手にしてくれよ、と思った竜王だったが・・・
「お城の観光?・・・確かにこのお城は素敵ですが、
俺は、もっと素敵な事に惹かれて、ここに来ました!」
竜王は、謎の訪問者に興味を持ち、
「ほう。その素敵な事とは?」
と聞いてみたのだった。
「俺は、あなたの味方になるために、ここに来ました!」
力強く戦士が言った。
「味方・・・だと・・・?」
思わぬ言葉に竜王は驚いた。
「まさかと思うが、誰か私の手下が、味方募集みたいな求人を出したりしたのか!?
確かに勇者がこの島への架け橋を掛けた話を聞いた時に、手下には気をつけろとは言ったが!
味方を増やせみたいな勘違いした奴がいたとか・・・?」
竜王は、もはや戸惑いを隠せない状態だった。
「いいえ!俺は自分の意志で、ここにやってきました!」
力強く言う戦士に竜王は、
「・・・味方してくれる者が現れるのは、うれしいんだがな。なんか釈然としないんだが」
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