戦士は目を輝かせて言った。
「あなたの味方になれば、世界の半分を頂けるんですね!」
「・・・え・・・?」
戸惑う竜王。
「さあ、一緒に世界を闇に包みましょう!戦力が要るなら手伝いますよ!味方ですからね!」
確かに竜王は、過去に自分を成敗しようとした者に、
『私の味方になるならば、世界の半分を、お前にやるぞ』
とは言った事があるのは確かなのだが。
-----しかしその者は、私の手で帰らぬ者にしたから、他にこの件を知ってる者はいないはずなんだがな・・・
「まずは私のステータスの特徴のアピールをします!」
戦士は勝手に話を進めていた。
「大きな剣に堅固な防具!これで竜王様をお守りします!
光を取り戻そうとする勇者や英雄気取りは、この私が撃退いたします!」
「ああ、でも、自分を守ってくれるボディーガード的な者は欲しい気もするが」
そんな考えをし始めた竜王だったが・・・
突然、「おい待ちな!」という声が飛んできた。
声の主は、戦士と同様に大柄だが、装備品は簡素で筋肉モリモリな格闘家の男だった。
そして格闘家は、ゆっくりと竜王と戦士のところに歩いて来た。
「お前は、私を成敗に来た者なのか・・・?」
竜王が聞いた。
しかし格闘家の返事は、「いいえ、違います」だった。
「なんだ?もしかしてこの城の観光に来たのか?だったら勝手にしてくれ・・・」
「観光ではありません!オレは、あなた・・・竜王様の味方になりに、やってきました!」
「私の味方に・・・?」
「はい!あなたの味方になれば、世界の半分を頂けるのですよね?」
「なんと!・・・お前もか・・・?」
「お前もか、って、どういう事だ?」
格闘家がそう言ったが、直後、「何言ってるんだ!」と、戦士が怒鳴った。
「竜王様の味方になるのは俺だ!そして世界の半分を頂くんだ!」
「何言ってるんだ!オレが味方になるんだ!」
格闘家はそう言うと、モリモリの筋肉のアピールをするかのごとく、ポーズを取り始めた。
「なんだと!」
戦士はそう言って、自分の剣を抜き、戦いの準備のポーズを取り始めた。
格闘家も、それに応じるかのごとく、戦いの身構えのポーズを取った。
そんな2人の様子を見て竜王は、あきれながら、
「もう勝手に戦ってろ・・・」と、つぶやいた。
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