「さて、他にも考えるべき事はある。 一般参加はMiiなら誰でも参加できるわけでもない」

「まあ確かにな。 もちろん、戦いができる者は誰でも参加できるわけでもないんだろう?」

実はMiiはかなり柔軟な種族で、場所や状況によっては魔法が使えたり、フライパン料理で緑茶やアイスクリームを作り出したりと、特殊な能力を持つ。

但し魔法は好きな色に左右される。 赤が好きなら炎魔法とか青が好きなら水魔法といった戦いに応用できそうな物が多いものの、

白が好きなら強い光を発したり黒が好きなら辺りを暗くしたり、ピンクが好きなら興奮させたりと、バトルには実用性のない物も多い。

また、フライパン料理で緑茶やアイスクリームを作りだす能力は、バトルに使えそうにない。

回復アイテムを出すというのには使えるかもしれないが・・・


「一般参加Miiの戦闘の種類は3種類に限定しようと思うんだ」

「戦闘の種類とは?」

「例えばリンクやマルスのような剣士とか、といった感じの分類だ」

「なるほどな。 でも3種類って少なくないか?」

「実は5種類ぐらいと考えてたんだが・・・」

「それぐらいあっても よさそうだぞ」

「分類分けに困るんだ。 たとえば1つは先ほども言った剣士、そしてもう1つは肉弾戦を主体とした格闘タイプ、といった感じで考えたんだが、」

「ふむ」

「他の種類が思いつかないんだ」

「・・・なるほどな」

「あと1種類と言っても、思いつかないのがなくてな」

「確かに」


しばらく沈黙が続いた。

スマブラのレギュラー選手の多くが、リンクなどの剣士を除いては、はっきりとした戦闘の種類分別が曖昧な者が多い。

例えばマリオの場合、格闘タイプに分類されそうだが、ファイアボールやマントやポンプの水圧など、特殊な攻撃も多い。

とはいえ種類分別が難しい選手が多いからと言って、一般参加にノンジャンルな選手を投入しようにも線引きの加減がわからないため難しくなってくるのだ。


「・・・飛び道具使いとか・・・」

クレイジーハンドが提案してみた。

「ふむ。 確かにレギュラー選手には飛び道具を使う者がいるな」

「リンクの場合はフックショットやブーメランを使ってるし、ピットは弓矢を放っている。Mr.G&Wも受けた飛び道具を投げ返す形で攻撃したりしているし」

(Mr.G&Wの受けた飛び道具を投げ返す形で攻撃とは、オイルパニック技の事です)

「なるほど」

「フォックスやファルコはブラスター(銃)を放つ。サムスは右手にキャノンを装着して撃つ」

「そうか、銃で撃ったりキャノンを装備して撃ったりか・・・」

ふむふむ、といった感じでマスターハンドは言ったが直後・・・

「!」

何か思いついた様子になり、直後こう言った。

「おい、スタッフを集めるぞ」

スタッフとは名前の通り、ここスマブラバトル会場があるこの地で働いている者の事である。

バトルイベントを開催していない時も、事務員やバトル会場として利用する場所のメンテナンスをする作業員などがいるのだ。




「いやすまんな、急に集めたりして」

マスターハンドとクレイジーハンドの前には、20人程の人がいる。

彼らはみんな、スマブラバトル会場のあるこの地で働いているスタッフだ。

スタッフはいろんな種族がいて、人間、妖精、半獣人や宇宙人やMiiもいる。

「実は次のスマブラバトルイベントで新しい参加者を思案中なのだが、ちょっと色々試したいので協力してくれないか」

マスターハンドのその説明に、スタッフ達はざわついた。

「静かに! ・・・別に試しに戦ってくれと言ってるんじゃないので安心してくれ。

ここにいるスタッフの大半が戦いの経験がないという事は私もわかっているから」

ざわつきが落ち着いたところで、クレイジーハンドがいくつかの銃を、前に置いた。

銃は手のひらサイズのもの、やや大きめの物、それらの中間の大きさの物などがある。

「これらは光線銃、つまりレーザーで攻撃するタイプの物だ。」

マスターハンドはそう説明すると、スタッフの一人を前に立たせた。

「手のひらサイズの光線銃を2丁をとり、右手と左手の両方で持ってみてくれ。」

スタッフは言われた通りに光線銃を2丁、右手と左手に持った。

「そのまま軽く跳躍してくれ。光線銃はどういう持ち方をしても構わん。落とさない程度にな」

スタッフは言われた通りに軽く跳躍してみた。光線銃は、構えずに手に装着している状態だった。

「跳躍を止め、普通に立ってくれ」

「はい」と、スタッフは、跳躍をやめ、普通に立った。

「その状態で、キックをする真似をしてくれ」

直後、シュッと音がした。 スタッフがキックをした音だ。

「うむ。 協力ありがとう。 光線銃を置いてくれ」


次にマスターハンドは、別のスタッフを前に立たせた。

今度のスタッフは、やや大きい光線銃を持たせた。

「その光線銃を持った状態で、一旦しゃがんでくれ」

スタッフは言われた通りに光線銃を持った状態でしゃがんで見せた。

ただ、光線銃がやや大きいということもあって、少々やりにくそうな状態だった。

「ふむ。 そのまま立ってくれ。」

言われた通りにスタッフは立った。

「協力ありがとう。 光線銃を置いてくれ」


そしてマスターハンドは、また別のスタッフを前に立たせた。

先ほどの2人が持った光線銃の、中間ぐらいの大きさの光線銃を持たせた。

これは、フォックスやファルコが攻撃に使っているブラスターと同じぐらいの大きさだった。

「銃を構えた姿勢で、一回転してくれ」

少々驚いた様子ながらも、スタッフは言われた通りに光線銃を構えた姿勢のまま、クルッと回転して見せた。

「ふむ。 ・・・協力ありがとう。 光線銃を置いてくれ」


いったい何を試しているんだ・・・?

スタッフたちは疑問に思ったが、口には出さなかった。


「続いて、こちらの銃も試してみたいんだ」

そう言ってマスターハンドは、先ほどとは違った形の銃を出してみた。

手に装着するタイプのハンドキャノンで、サムスが右手に着けてるようなタイプだ。

そして先ほどと同じく、1人のスタッフを前に立たせた。

「これを手に装着してくれ」

言われた通りに手に着けようとするが、急にマスターハンドはこう言った。

「あ、すまん。 利き手の方に着けてくれ」

そのスタッフは左利きだったのだ。

「ハンドキャノンを付けている手を左方向に振り回してくれ」

言われた通りに手を左方向に振り回した。

「そしてそのまましゃがんで、銃口を床に着けてみてくれ」

スタッフはハンドキャノンを手にしたまま動作するのが初めてなので、少々ふらついたものの、言われた通りにしゃがんで銃口を床に着けてみせた。

「よし、そのまま立って、銃口を前の方向に向けてくれ。

・・・あ、レーザーは出ないようにしてあるから誤射の心配はないからな」

スタッフは言われた通りに立ち上がり、そして銃口を前方に向けた。

「ふむ。 協力ありがとう。 ハンドキャノンを外してくれ」



「すまんな、急に招集して。 みんな協力ありがとう。 言うまでもなく、次のスマブラバトルイベントで新しい事をするので、それについて色々試してみたかったんだ」

マスターハンドがそう言うと、スタッフたちはざわついたが、すぐに静かになった。

「みんなの協力は、充分に参考になった。 またこれからも色々と決めて行きたいと思う。それでは、各自持ち場に戻ってくれ」




スタッフが各自持ち場に戻り、再び辺りは静かになった。

実はマスターハンドは、クレイジーハンドが飛び道具の話を機に、フォックスやファルコのような光線銃や、サムスのようなハンドキャノンを使用した、

銃による攻撃をする者を、3種類目の一般参加Miiの戦闘種類にしようかと考えたのだった。

「手に持つ銃タイプがいいか、手に装着するハンドキャノンタイプがいいかを、スタッフで試してみたのだが」

「ふむ」

「どれを選ぼうかと考えてみたんだが」

「ふむ」

「選ぶ前に、改めて剣士タイプと格闘タイプの特徴と照らし合わせてみようと思うんだ」

「?」

「剣士タイプは、主に剣を攻撃に使う。 後々に調整として、少々なら剣以外の攻撃もOKという事にもなるかもしれない。今のところ未定だけどな」

「確かに剣士タイプは主に剣を使った攻撃だな」

「続いて格闘タイプ。 主に道具を使わずに身体で攻撃する肉弾戦が主な攻撃だ。 剣士と同じく調整として少々なら道具と使った攻撃もOKになる可能性もある」

「確かに、格闘タイプも調整で少々なら別の攻撃OKという変更も出るかもしれないな」

「それなら同様に、銃攻撃タイプも銃による攻撃が主なもの、という事にした方がいいかもしれん。

 それから、銃自体が飛び道具になるため、他の2種類のように、調整のため別の道具の仕様可にするのは難しいと思うんだ」

「なるほど。 という事は、どの銃を使う事になるんだ?」

「まず最初にスタッフで試してみた両手に手のひらサイズの銃を1丁ずつ持つスタイルだが、銃を2丁持つという事は、飛び道具を2つ持つという事になる」

「それなら小型銃を1丁持つという形にすれば・・・」

「メイン攻撃がそれだけで他の攻撃がほとんどできないとなると、銃以外の部分をかなり持て余す事になるぞ」

「なるほどな。 では、やや大きめの銃と、さっきの話の小ぶりな銃の中間の大きさの銃ではどうだ?」

「・・・そうだな。 キックや尻尾で叩く多彩な攻撃に加えて銃による攻撃もあるフォックスやファルコとは違って、やはり手に持つ銃がメインだと、銃以外の部分を持て余す事になる」

「という事は、ハンドキャノンタイプに決定なのか?」

「その通りだ。 銃を手にするという意味では他に試してみたタイプの銃と同じだが、手に装着するタイプという事もあって、

 落としたり弾き飛ばされるハプニングが起きる心配がないから、多彩な攻撃やアクションができそうだ」

「なるほど」


「さて、次は、銃による攻撃の者の名称を決めておこうと思うんだ」

「銃撃手で良くないか?」

「銃撃手だと、スナイパーみたいじゃないか?」

「・・・確かに」

「さっきスタッフで試してみた、ハンドキャノン以外の手に持つタイプの銃ならば、ガンマンという呼び方もありかもしれないが、

 今ではガンマンは、乱射事件の犯人など銃を使用した悪い人を指したりするから、イメージ的にはよくない」

「それにガンマンだと男性の銃撃手って意味にもなるんじゃないか?」

「いや、女性の銃撃手も指す」(女性もガンマンで、ガンウーマンという言い方はしないそうです)

「知らなかった・・・」

「話は戻るが、銃撃手選手の名称だが・・・」

「ハンドキャノンを手に装着するから、どちらかというと大砲使い的な名前にするとか?」

「大砲使いか・・・」

「英語だとアーティレリ(Artillery)とかガンナー(Gunner)だな。 どちらも大砲での射手の意味だ」

「アーティレリかガンナーか・・・」

「他にもいい名称があるかもしれんが」

「覚えやすいのとガン攻撃のイメージが付きやすいという意味で、ガンナーの方がよさそうだな」

「確かにアーティレリだと英語はもちろん銃に縁がない国だとわかりにくいからな」

「よし、銃による攻撃の選手の名称は、ガンナーに決定だな」


「さあ、次のスマブラバトルイベントに一般参加が決定し、さらにどんな攻撃の種類かも決まったところで・・・。 明日から忙しくなるぞ。 我々はもちろん、スタッフもな」


<追加説明>
ガンナー(Gunner)は媒体や状況によって解釈が違います。現在はファンタジーなどで銃使い自体をガンナーと呼ぶ事があります。


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