「それにしても・・・」

ミサキがつぶやいた。

「迷子の子UFOって、どう身柄(?)を確保すればいいんだか・・・。紐で繋ぐわけにもいかないわよね」

人間の迷子の場合、保護の際に再度迷子にならないように手をつないておくという方法がある。

小型ペットの迷子の場合、逃げないように抱っこをする、という方法がある。

「しかし迷子って事は、マザーシップの場所に戻りたがってるって事だよね・・・?だったらおとなしく着いて来てくれるかもね・・・」

迷子は複数で4つもあるので、他を確保している間に確保済みの方が逃げたり、はぐれたりする可能性もある。

もちろん心配するばかりだけじゃ、前進はしない。何事も、やってみないとわからないのだ。


「あ!」

大声を上げ、ミサキはある方向を指した。

「あれが迷子の子UFOね!」

ミサキはロケットベルトの速度を上げ、発見した物に向かって行った。

しかし子UFO側も、知らない者に接近された状態なので、逃げる形で飛び回り始めた。

「ああっ!逃げないでー!」

しかし、逃げないでと言って、相手が逃げなくなるわけでもない。

子UFOはミサキから逃げる形で飛び回るものの、ここウーフーアイランドは彼(彼女?)にとっては知らない土地だったようで、

土地勘のあるミサキに、すぐに先回りされる形で追いつかれてしまった。

「〇◎△◇※!?」

聞いた事ない言語を発しながら、子UFOは戸惑った。

「何言ってるんだろう・・・宇宙語?」

「□◎☆〇!!」

「あ、あの・・・私・・・迷子の子UFO、つまりあなたの保護に来たの!怪しい者じゃないわ!」

なぜかミサキは、自分は怪しい者ではないと主張してしまった。

「・・・?」

まだ戸惑ったままの子UFOの動きが少し止まった。

「あなた、マザーシップから はぐれた、迷子の子UFO4機のうちの1機でしょ?」

「・・・△〇*・・・」

「あとの3機を探して、一緒にマザーシップに戻りましょ。・・・ね。」

その子UFOは不安が解けたようだ。そして、スーっとミサキに近づいていく。

子UFOはミサキの言葉、つまり地球人の言葉がわからないのだが、ミサキの話す様子と雰囲気で、敵や悪い者ではないと判断して、その行動をとったのである。

「近づいてみると、子UFOって名前ながらも、結構大きいわね・・・」



「この辺は気を着けなきゃね。特に夜は」

場所は風車のある場所。話によると迷子の子UFOのうち1機はこの辺りにいるはずだ。

もちろん、種類によらず迷子はじっとしているケースは少なく、現場に到着したころには全く違う場所にいる可能性はある。

ましてや、空中を自在に飛ぶUFOなら尚更だ。

ミサキは一緒にいる子UFOの方を見て、「気を付けて飛行してね」と言った。

この辺りは、野鳥が風車の回転に巻き込まれて不幸な結果になってしまう事(バードストライク)が時折起こる。

また、フライト中の者が風車の羽根に接触して墜落するケースもある。

なのでミサキは、この辺りの見回りの時に大きな音がするとドキッとするのだ。

「・・・でも。・・・ま、よほどの不注意がなければ、大丈夫だと思うけどね」

ミサキが言った。そして一緒にいる子UFOを見、こう言った。

「あなたの、さっきの逃げぶり見てたら、かなりUFOの運転に慣れてるみたいだったわね」

「〇□※◇」

ミサキの言葉に同意をしている様子で子UFOは答えた。

もちろん言葉はわからないのだが、言ってる事が雰囲気でわかっているようだった。

「でしょうね」

クスっと笑いながら「だったら、心配する事ないわ」と言った。


「◇〇*!!」

突然子UFOは、何やら大声で話し(?)はじめた。

「えっ、どうしたの?」

そう言いながらミサキは少し向こう側を見てみると----そこには、もう1台の子UFOがいた。

その子UFOも、最初はミサキの姿に戸惑っていたが、一緒にいる子UFOの姿を見ると、引き寄せられたかのごとく、ミサキの方に向かっていった。

そして、じゃれて遊ぶかのごとく、ミサキの周辺を回り始める。

「なにこれ・・・人懐っこい性格って事なのかしら」

ミサキは驚きつつも、その子UFOの様子を見ていた。


「それにしても、子UFOは、人間と同様に、個性ってあるのかしらね・・・」

1台は普通にミサキの後をついて行っている。

もう1台は、ミサキにじゃれて遊ぶかのごとく、周りを飛びながらついて行っている。

現在3人(人?)は、タウンの方へ向かっている。無線の連絡によれば、迷子の子UFO4台のうち1台が、ここにいるはずだ。

もちろん、迷子がじっとしている事は少ないので、既に他の場所にいる可能性もあるのだが・・・


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