「さあ、この後は手分けして、他のメンバー救出に行くんだけど、
その前に、イサムに聞いてみたい事があるんだが・・・」
「どうしたの?」
何を聞かれるんだろ、と、イサムが思ったが・・・
「俺、イサムのスピリットがいる場所に行った時に・・・
当然の事ながら向こうからしたら俺は侵入者でもあるし、
捕らわれのイサム本人を助けに来たという邪魔者であるから、
ダーズがイサムのスピリッツに『排除せよ!』って命じたんだが、」
「・・・まあ、確かに向こう側からしたら邪魔者だしな」
「どんな排除の仕方だったと思う?」
「えっ。その状況で排除せよって、
ふっ飛ばせ(スマブラ的な意味で)って事じゃないの?」
「ああ、やはり、そう思うか・・・」
「うん。そうだよなあ。変な質問してすまんかったな」
マリオがそう言うと、イサムは、
「オレのスピリットはどう応対したの?」
と聞いたのだった。
「いやその・・・物理的に排除しようとしたんだよ。
俺の服の襟の後ろを掴み上げてな・・・」
「うわっ!それ、首が締まるんじゃないか?」
「だから反対側の襟の前方を引っ張って締まらないようにしたんだよ」
「・・・それってもしかして・・・
襟の後ろを掴み上げて10mぐらい歩いて放り投げたとかじゃないの?」
「よくわかったな」
「掴んで持ち上げて物理的に排除しようとした話の時点で
そう思ったけど、やっぱりな・・・」
改めてマリオが聞いた。
「ところで、イサムがもし同様に、侵入者が来て
『排除せよ!』と命ぜられたら、どう応対する?」
「ふっ飛ばせ(スマブラ的な意味で)という事ではなく、物理的に排除って事?」
「そうそう。物理的に排除って意味でね」
この時マリオは、服の後ろ側、及び、オーバーオールの背部分を掴むのかと思っていた。
そいういう事もあり、こう付け加えて言った。
「実際にやってみせて」
「えっ、いいの?オレ手加減しないぞ?」
やや戸惑いつつイサムが言った。
「構わんぞ」
マリオが言い切った。
「それじゃ遠慮なく・・・」
イサムはそう言うと、両手でマリオの両腰を鷲掴みにして持ち上げた。
そして持ち上がったマリオの身体を、自分の肩へ乗せた。
「オレの場合、こうやって肩に乗せて担いで相手を強制的に移動させるんだ」
「意外だったな!」
イサムの肩の上でマリオは驚いた。
「意外?」
「ああ、てっきり服の背中部分を掴んで引っ張り上げると思ってたんでね」
「そのやり方だと、服が伸びるからね」
そんな受け答えをしつつ、イサムは数歩歩くと、
前屈みになり、担いでいたマリオの体を降ろした。
「ああ。やっぱりスピリットは戦いのために造りだされた生体だから、配慮や調整はしないんだな。
物理的に排除する時に服の襟の後ろを掴んだり、スープレックス技で調整しなかったりと。
それもあったけど、さっきのイサムが話すまで、服が伸びる事も考えてなかったしな」
改めてマリオは、驚いたのだった。