-----夢を見ていた。
「やっと来てくれたんだね。うれしいよ」
はにかんだ笑顔で、Miiファイター格闘のイサムが言った。
「おい。イサムなのか?今、どこにいるんだよ!」
そう聞いたのはマリオだった。
「聖地の南にある森にいるんだよ」
「そ、そうなのか・・・」
「オレは、5時20分前に待ってるから。5時20分の少し前じゃなく、
5時から見て20分前の・・・」
そう説明しているイサムは、目の前からスーッと消えそうになっていた。
「おい!どこに行くんだよ!」
マリオの怒鳴り声も聞かぬまま、イサムの姿はフェードアウトするように消えていった。
「おい!戻ってこいよ!」
怒鳴り声と共に、マリオは目を覚ました。
辺りは暗い景色で、所々、木やフクロウのオブジェが立ててある場所であった。
「・・・夢か・・・」
マリオはそう言って、額の汗をぬぐった。
ここは闇を司るダーズが支配する世界。
光を司るキーラが支配する世界と対抗している場所だ。
その2つの者は対抗しているのだが、する事は共通していた。
『邪魔者は捕らえ、その者の身体を材料にしてスピリットを造り出し、
それを世界のあちこちに配置し、抗う(あらがう)者を排除する』
という事である。
キーラやダーズに捕らわれたスマブラメンバーは、他の解放されたメンバーにより解放されたら、
他の、まだ捕らわれているメンバーの救出に向かう、という形を取っている。
もちろん、スマブラメンバーは全員、いち早く他のメンバーの救出をしたいという考えを持っている。
しかし-----
「みんなが他のメンバーを早く助け出したいという気持ちは、よくわかるし、俺も気持ちは同じだ。
しかし、間で休憩を取りなさい。敵や妨害者が出なさそうな場所に、20分ほど昼寝をしなさい。
寝るのは何よりの特効薬だ。また、寝ずに長時間行動すると、体調崩すどころか下手すると死ぬぞ」
医者でもあるマリオが、他の救出したメンバーに、必ず言っていた事だった。
(当スマブラ小説では、マリオとDr.マリオは同一人物という設定です)
「それにしても。俺、イサムの夢を見たのは、今回初めてじゃないんだよな-----」
空を見上げながら、マリオがつぶやいた。
闇の世界に来てから、何度もイサムが出てくる夢を見ているのだ。
「また夢を見る、という事は、他のメンバーによって、
イサムがまだ救出されていないという事なのかもしれないなー・・・」
ただ、イサムが夢に出てくるのは何故なのかは不明である。
「もしかしたら、昔のあの話と同じ理屈なのかもしれないけどな」
マリオがつぶやいた。
昔のあの話の理屈とは。
それは、結構昔の事であった。
マリオは昔、夢の世界からのSOSを受け取った。
それは寝ている夢の中での事だった。
マムーという怪物に夢の国が乗っ取られ、住民は仮面を強制的に着けられた、
どうか助けに来てください、という物であった。
一方的に助けを求められたものの、彼はそのまま目を覚ましたのだった。
(スーパーマリオUSAの話です/FC版基準にしています)
「あれは----夢の世界での話だったなあ。確かに夢の中で助けを求められたのは確かなんだが」