ドア横の認証用の機械に足止めを喰らった3人だったが、ふと、イサムがこう言ったのだった。
「身分証明書をかざしてみたらどうだろう・・・」
身分証明書とは、言うまでもなくスマブラのファイターの証明書で、ファイターには全員発行されている。
主にスマブラのファイターである事を証明をする物なのだが、
関係者専用の出入口を通るために機械にかざす事の方が使用頻度は高い。
「そうだな。物は試しだ」
まず最初に身分証明書をかざしてみたのはコンラッドだった。
さすがに“謎のMii軍団”と違う物を使って開けようとするのは-----と思っていたのだが・・・
認証用の機械からピピッと音がした。
「機械が反応した!もしかして・・・?」
直後、ガーッと音がして、ドアが横にスライドした。
「・・・開いたぞ」
そう言ってコンラッドは部屋に入っていった。
彼が入るとすぐに、ドアが閉まった。
「無関係者が便乗して入るのを防止するためだな」
同様に、身分証明書をかざし、ミセラとイサムも入っていく。
「やはり“謎のMii軍団”の、あのグローブって、身分証明書も兼ねてるのかな・・・?」なんてつぶやきながら。
ドアの向こう側の場所を見たミセラは、真っ先に、こうつぶやいたのだった。
「・・・工場じゃなかったんだ・・・」
そう。ドアの向こうは工場ではなかった。
その場所は、大きな部屋だった。中は話し声などで、結構ザワザワしている。
そして、そこにいるのは、特有の黒いスーツに身を包んだ“謎のMii軍団”だった。
「ここってもしかして、“謎のMii軍団”の待機場所なのか・・・?」
大勢の“謎のMii”は、この大きな部屋で、くつろいでいる様子だったが----
「ねえ。ドア前にMiiファイターがいるんだけど」
その声がしたのと共に、部屋は静まり返った。
そして部屋内にいる“謎のMii”の視線は、一気にMiiファイターの3人に向けられた。
「待って待って。まさかこんな場所で戦う事になるの!?」
ミセラが小声で言った。
しかし部屋にいる“謎のMii”達は、たしかにMiiファイター達3人を見ているのだが、
敵意は感じられなかった。
どちらかというと、珍しい物でも見てるような感じだった。
もちろん同じMii種族であるという事は、わかっているのだが。
そんな彼らの目の前に、1人の“謎のMii”が前に出て来た。
それはミセラと同じ顔をしていた。
彼女は「あの・・・何か・・・?」と聞いてきたのだった。
直後、ミセラと同じ顔の者と同様に、今度はイサムと同じ顔の“謎のMii”が出て来た。
「迷い込んだの・・・?」
「あの、私達は・・・」
ミセラが説明をしようとした、その時-----
先程の2人と同様に、彼らの前に、コンラッドと同じ顔の“謎のMii”が現れた。
「迷い込んだのではないよな。入口に認証用の機械があるから、それを通らないと入れないはずだしな」
この3人をはじめ、部屋にいる“謎のMii”達は、
『なんでMiiファイターが、こんなところに来たんだ』と言わんばかりの様子で、
戦おうとする者は、誰一人ともいなかった。