「いや実は、選考戦の夢を見てさ・・・」
イサムが話し始めた。
今ここにいるMiiの3人は、書類選考に通り、選考戦で優勝した事により、
Miiファイターとしてスマブラの参加権を得た者達だ。
なので、相当な競争率に勝ち抜いたのである。
「選考戦の夢は、ここに来てから何度も見た事あったし、準決勝で敗退した夢も、何度も見たんだけど」
イサムがそう話すと、ミセラは「私も何度も見たわ」と言った。
「俺も・・・」と、コンラッドも言った。
「ただ昨夜見た夢は、違うんだ。試合が始まった途端、相手がオレを押し倒したんだよ」
「押し倒すのは問題ないんじゃない?」
ミセラが聞くと、
「うん。問題ないんだけど。ただその相手が、オレに馬乗りになって首を絞めてきたんだよ・・・」
と、イサムが答えた。
「馬乗り!首絞め!」
コンラッドが驚いて声をあげた。
「一部の格闘スポーツでは、首絞め技というのがあるんだけど」
「確かにあるけどさ・・・。馬乗りになったうえで、って、それって反則じゃない?」
「ストレートに反則だよ。でもさ、審判も周りの者も誰も止めなくてさ・・・」
ふう・・・とため息をつきながら、イサムは野菜ジュースに口をつけた。
「手で床をバンバン叩きながら『ギブギブギブ!』って言ったんだよ。ギブアップの意味な」
「すげえ夢見たんだな・・・」
コンラッドが驚いた。
「その後に目が覚めたんだけど、生きた心地がしなかったんで、
足がちゃんとあるかとか、鏡に映るかを確認したんだ」
「ところでさ。ミセラも夢見が悪かったって言ってたよな。どんなのだったの?」
イサムが聞いた。
「うん。イサムの話に似てるの・・・」
「アームキャノン着けたまま首絞められたのか?」
「いや、さすがに違うけどね・・・」
「バトル中の夢だったの。通常の大乱闘じゃなくて百人組み手でね、」
ミセラが話し始めた。
「“謎のMii軍団”がバトルステージの上方から舞い降りてくるんだけど・・・」
「うん」
「あれって、私達と同じ顔の者がいるのはもちろんの事だけど、見覚えのある顔の者もいたりするのよね」
「いるよな」
「でね、中の1人が『恨みを晴らさせてもらうわ』って、私の身体を壁に押し付けたの」
「押し付けた側は、見覚えのある顔なの?」
「見覚えのある顔なんだけど、どこで会った事があるのかは、わからないのよね・・・」