「それ以上は、話を聞けなかったの・・・」
ミセラが言った。
「かつてのファイターの腕試しで出ていた『謎のザコ敵軍団』はロボットで、
地下の秘密の工場で製造やメンテナンスをされていたとはねえ・・・」
そう言ったのはコンラッドだった。
場所はスマブラバトルイベントが開催される地の、
トモダチコレクションの喫茶店を再現したお店。
ここで話をするという事は、選手寮の食堂ではあまり話せない内容だという事だ。
ミセラは、選手寮廊下でゲーム&ウォッチから聞いた話を、コンラッドとイサムに話していた。
「それって単純に、それ以上話を聞けなかったというのではなく、
それ以上話せない話だという可能性もあるかもしれないな」
そう言ったのはイサムだった。
「その可能性もあるのよね・・・」
「でもさ、“話せない”にも、複数の意味があるぜ?」と、コンラッドが言った。
「・・・どういう事だよ」と、イサムが返した。
「イサムの話は、たぶん『工場は、あくまで秘密の工場だから、あまり詳しく話せない』って意味だと思うんだけど」
「そうだけど」
「そうではなくて、『話すこと自体が出来ない』って意味じゃないかなという事だよ」
コンラッドのその話に、イサムがムッとした様子で「どういう事だよ」と聞いた。
「その秘密の工場自体、昔の事なんだろ?我々Mii種族が誕生する前の時代の事なんだし」
その話に、ミセラはポンと手を鳴らし、
「ああ!昔の事だから、記憶が曖昧な部分もある可能性があるという事なのね!」
と言った。
「そういう事」
「そっか。そういうのもあり得るよなあ・・・」
イサムがその話に納得していたが・・・
「あくまで1つの説だけどね」とコンラッドが言ったのだった。
「私、気になるのよねえ・・・」
ミセラが言った。
彼女が何が気になっているのは、コンラッドもイサムもわかっていた。
“謎のMii軍団”の正体である。
いや、名前に『謎』がついているのだから、謎の存在ではあるのだが。
しかし、ゲーム&ウォッチの“謎のザコ敵軍団”の話と同様、
“謎のMii軍団”も、もしかしたら、どこかで正体を見つける事ができるかもしれない。
もちろん“謎のMii軍団”の正体は、コンラッドもイサムも気にはなっていた。
ただ、名前に『謎の』が着いているという事もあり、あまり触れない方がいいのではないか、と思っていたのだ。
とはいえ。やはり気になる要素があるのだ。
ここにいる3人と、その“謎のMii軍団”は、同じMii種族なのだ。
やはり、同種族が『謎の人物』として登場する事に対して、釈然としない部分があるのだろう。
もちろん、知りたいとなれば、調べる必要があるのだが-----
問題は、ただひとつ。
『どうやって調べるのか?』である。