場所はスマブラバトルイベント運営事務所。
事務員たちは、世界中のスマブラ参加希望の連絡が来たMiiに、書類を送る仕事で大忙しだ。
「前回(3DS/WiiU)は、書類不備でふるい落とされた人が多かったよねえ。今回もそうなるのかしら」
事務員がつぶやいていた。というのも。
書類不備は、主に記入漏れなのである。
それから数は少ないが、添付された顔写真と実際に来た者の顔が違っていた、というのもあった。
写真の撮り方により違う者に見えたり、写真の修整のし過ぎで別人のようになっていたというわけではなかった。
もちろん『顔を変えていた』のだった。もちろんこの場合も書類不備の扱いになる。
書類のレイアウトは実にシンプルで、書き間違いを誘発するような意地悪な物では決して無い。
また、字が奇麗とか汚いとかは選考には関係ない。
やがて記入済みの書類が送り返されるようになり、事務所内は書類審査の結果を送り返す仕事も増え、さらに忙しくなっていた。
「数が多くて捌くのが大変だと思うが、くれぐれも名前の誤字には気を付けるように」
マスターハンドは、そう念を押していた。
『〇月△日必着』
書類には、大きな文字で強調していた。
もちろんこれは、〇月△日までには必ず届くように、という意味ではあるのだが・・・
そしてその必着日の〇月△日になった。
事務員の間から「やっと膨大な量の書類の応対から解放されるぞ!」という喜びの声がしたのだが、
前回の書類対応をした事のある事務員から「甘いわね」と言われたのだった。
「・・・その反応って・・・まさか?」
その驚いた反応に対して、帰ってきたのは、こうだった。
「明日になれば、わかるわよ。ふふふ、見てらっしゃい」
その翌日。
この日以降に書類が届いたとしても無効になってしまうのだ。
さらに後日。
「確かに、必着日を過ぎても届いてしまうケースはあるだろうけどさ・・・」
そして必着日から1週間経った。
「うそだろ・・・!今日も届いてるぜ」
「ね。これ、前回もそうだったのよ。もちろんこの中には、必着日を間違えた人もいるかもしれないけど、
中には少しぐらい遅れてもいいじゃないかという人もいるからね」
「これも全部返信するんですか?」
「もちろんよ。ずーっと、いい返事を待ち続ける人もいるかもしれないからね・・・」