やがて、forと呼ばれるスマブラバトルイベント数週間前となった。

スマブラバトルイベントを開催する土地に、臨時のバトル会場が設置された。

新ファイター「Miiファイター」の選考戦会場である。



Miiファイターは、世界中のMiiからスマブラ参加希望者を募り、書類選考を経て、

さらに選考戦で優勝した者がスマブラの参加権を得るのである。



選考戦会場と、スマブラバトルイベント運営事務所は、ひっきりなしに無線で連絡をとっていた。

もちろん、『異常事態発生したときの連絡として』が、主な目的だったが-----


そんな中、無線連絡をしていた事務員が、メモに何やら書き始めた。

そのメモには、3人の名前が書いてある。

『格闘タツヤ、剣術デレック、射撃シュリ』と。

それらの名前は、用意してあった便せんに、丁寧に書かれていく。

そしてその便せんは、封筒に納められた。

封筒は、そっと蓋をされ、その部分に赤い蝋が垂らされた。

すぐさまその場所へ-----スマブラのマークの印が押されたのだった。


その手紙とは、スマブラのファイターとしての証の物である。

もちろん、手紙の文章は、従来のファイター招待状とは違っていた。


選考戦優勝者でもありスマブラの参戦権を得た3人のMiiは、歓声に包まれていた。


やがて、選考戦優勝者の3人のMiiに、手紙が1通ずつ渡された。

彼らは最初は戸惑っていたものの、手紙の外装、及び、封蝋を見て、スマブラの参加権を得た証の手紙だと気づき、受け取った。

「それでは、開封にて中を確認してください」

会場でアナウンスが流れた。

「確認場所は、名前が合ってるかのチェックです。特に綴りが間違ってないかの確認をしてください」


「なんだか開けるのが、もったいない気がするなあ」

苦笑いしながら、そっと開封し始めたのは、黒髪と黒目が特徴の格闘者、タツヤだった。

一方、タツヤの隣にいる金髪で青い目が特徴の剣術の男は、何事もなかったかのように手紙を開け始めた。

そしてザッと文章に目を通し「名前は間違ってません。綴りもDerek(デレック)で合ってます」と言った。

そして彼らの隣には、茶色い髪で黒目が特徴の射撃の女性がいる。

「もったいなくて、開けられないわあ~。このまま手紙に添い寝したいぐらいよ」

と、手紙を抱きしめ始めた。

そんな彼女に『開けて確認しないと話が進みませんよ、シュリさん・・・』と、アナウンスが流れた。


そんな『新ファイター』の3人の様子に、クレイジーハンドが、

「ずいぶんと変わった者ばかりだな・・・」と言ったのだが、

「あれぐらい変わり者じゃないと、スマブラファイターは、できないと思うぞ」

と、マスターハンドが言ったのだった。


手紙の内容は、各自名前のあと、選考戦優勝者であり、今回のforと呼ばれるスマッシュブラザーズのファイターのひとりとする、といった、簡素なものだった。

「それでは、観客に向かって手紙をかざしてください!」

そうアナウンスが流れ、新ファイターのMiiの3人は、手紙を観客の方向へかざし始めた。

そして、「見てください!彼らが高い競争率に打ち勝ち、見事スマブラの参戦権を得た、3人のMii達です!」

というアナウンスと共に、ワー!!と観客席から歓声が上がった。

しかしその歓声の中には、選考戦で敗退したり、なんらかの形で失格となったMii達のブーイングもたくさん混じっていたのだった。


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