ケガの手当をしてもらったイサムは、
「ありがとうございます・・・」とお礼を言った。
そして彼は、改めて手紙を手にしようとしたものの、そこで手紙が無くなってる事に気づいた。
「手紙がない!」
イサムが声をあげた。
「さっきのタカが奪っていったぞ・・・」
そう言ったのは、剣術のコンラッドだった。
手紙を奪ったタカは、すでに飛び去っている。
その真実を確認すると、イサムは目の前にいる選考戦スタッフに深々と頭を下げ、
「申し訳ございません。手紙を奪われました・・・。ファイター失格ですよね・・・」
と言って、この場を去ろうとした。
そんなイサムの姿見ていた、選考戦を敗退した格闘タイプのMii達が、にわかに盛り上がりはじめた。
もしかしたら、再度選考戦が始まるかも!?と。
当然の事ながら、そんな事はなかったのだが-----
「いや、あれは確かに選考戦優勝者の証ではあるけど!
あの手紙を持ってる者がスマブラ参戦の条件じゃないから!」
あわてて選考戦スタッフがイサムの背後から肩を鷲掴みにして引き留めた。
引き留められたイサムは、驚いた顔をして振り向いた。
そして新たにスタッフから手紙を差し出された。
この手紙は、念のために予備を用意していた。
もちろん、本当に『念のための用意』だったのである。
もし紛失なく手紙が渡された場合は、予備は選考戦終了後にシュレッダーにかけられるのだ。
再度イサムは、驚いた顔をした。
「危ないですよ!またタカが来ますよ!」
「またタカが来たら、今度は威嚇発砲するから大丈夫よ」
そう言ったのは、射撃のミセラだった。
「あくまで威嚇で、撃つのは空砲だから安心してね」
アームキャノンを手に装着し、彼女は笑みを浮かべた。
「それでは手紙を開封し、名前に間違いがないか確認してください」
アナウンスが流れ、イサムはすぐさま手紙を開封した。
そして、名前が間違ってないか確認をすると、
「はい!間違いないです!」と、力強く答えた。